お願い事をしたとき、相手がつい「はい」と言ってしまう心理コントロール術3つを紹介【心理学】

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部下にできるだけスムーズに仕事をお願いして割り振っていきたいと考えています。あまり考えさせないですぐに承諾してもらえるいいお願いのしかたはありますか?

部下に仕事をお願いするとき度々断られるという上司の方もいらっしゃるかと思います。相手が、お願いされたことに対して断りづらい心理状態になってつい「はい」と言ってしまうような依頼手法を今回はお伝えしたいと思います。

 

考えるスキを与えない!「不意打ち」依頼法

メモが沢山貼ってあるパソコン

この方法は、目下の人に対する簡単な頼み事をするときに利用しやすい方法です。相手に気づかないように近づいて「○○さんこれやっておいて。」といきなり頼む方法です。急に頼まれるので、相手はあれこれ考えを巡らせる猶予がありません。目上の立場の人や慕っている人から不意に物事を頼まれると、とっさに「嫌われないようにしなければ。」という心理がはたらいてつい承諾してしまうのです。

 

ただし、これは多少強引な依頼方法です。場合によっては部下の反感を買うおそれもあります。部下の性格や頼む仕事の内容によって使うタイミングは考えた方がいいでしょう。

 

「じゃあ、これもお願いできる?」一貫性の原理を利用した依頼テクニック

頼む人「この書類30部コピー、お願いできます?」

頼まれる人『はい、わかりました。』

頼む人「それじゃ、コピーし終わったら製本も一緒にお願いできますか?」

頼まれる人『あ…はい。やっておきます。』

相手からこんな形でお願いのされ方をして、2つ目のお願いごとも「断りづらいなぁ」と感じながら承諾した経験はありませんか?

「お願い!」と手を合わせる男性と、考え込む女性

人は、一回目の依頼を承諾すると、一回目の依頼内容と関連づいた二回目の依頼も断りづらくなってしまうといった心理状態になりやすいのです。これは、一度起こした言動(この場合、一回目の承諾)に一貫性を持たせたい「一貫性の原理」という心理がはたらくためです。

 

人は無意識に「一貫性がある言動にこそ価値がある」と考える傾向にあります。言っていること、やっていることに一貫性がない人を見ると不快な気持ちになるのはこの心理が根底にあるからなのです。

 

話を戻しますが、この「一貫性の原理」を応用して小さなお願いをまず承諾させ、徐々にハードルの高いお願いを段階的に依頼していく手法を「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」(段階的依頼法)といいます。話を聞いてもらうためにドアに足を入れることで相手はドアを閉じることができなくなり、体も少しずつ中に入り込んでいくことができる様が由来となっているようです。こんなシーン、ドラマや漫画で見かけたことがありませんか?

 

頼みづらいことを相手にお願いするときは、まず手軽なお願いからしてみると本来頼みたいことも承諾してくれるかもしれません。

 

段階的依頼法と逆のアプローチで承諾させる心理テクニックもある

小さい依頼を承諾させてから本来お願いしたい依頼を段階的に承諾させる「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」という手法を紹介しましたが、逆の依頼手法もあります。下記の会話例をご覧ください。

上司「この企画、今日中にまとめてくれないかな?」

部下「すみません。別の仕事が立て込んでまして、今日中は難しいかと思います…。」

上司「じゃあ、明後日まではまとめられるか?」

部下「…はい、大丈夫です。」

上司はもともと「企画を明後日までまとめてもらえればベストだ」という考えでいますが、最初の依頼ではあえて部下には今日中にまとめるようお願いしています。部下から「今日中は無理だ」と言われたあとに、上司は本来の希望である明後日まで仕上げるよう要求をして承諾させています。

腕を組んで考える女性

人は1回依頼を断ったあとによりハードルを下げた依頼をされると、1回断ってしまっている後ろめたさから断りづらくなる心理がはたらきます。2回目の要求のハードルが1回目よりも下がっているとさらに断りづらくなります。また、「相手が譲歩してきたので、私も譲歩しなければ…。」という、同じように相手にお返しがしたくなる「返報性の原理」という心理効果も重なることになるのです。

 

このような心理を利用し、あえてハードルの高い依頼をして断らせることでハードルの低い再要求を断りづらい心理状態にし、それを承諾させる心理テクニックを「ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック」といいます。

 

この手法を使えば、承諾してもらえなさそうなお願いごともOKをもらえる可能性が上がります。それだけではなく、言い方は悪いですが、この心理テクニックは「本来の要求」よりも依頼者にとってよりお得な「最初の要求」がもし通れば儲けもの、という利点があります。これは前述のフットインザドアテクニックにはないメリットです。つまりは1回目の依頼か2回目の依頼のどちらかが通れば、本来の満足かそれ以上のものが得られるということです。

 

何かをお願いしたいときは、こちらの心理テクニックを主として考えておくといいでしょう。

 

まとめ

お願いされる側としてはお願いごとというのは負担となってしまう場合が多いでしょう。断りづらい心理状態にするテクニックをお伝えしましたが、依頼内容によっては相手にとって負担となってしまうことを念頭に置き、あとであなたの方からお返しやフォローをしてあげればベストだと私は思います。